リハトレ博士のブログ

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「認知症、3割が身体拘束…病気・けがで入院時に」(読売新聞)

      2021/03/22

10月21日(日)読売新聞より

『認知症の人が様々な病気やけがの治療で病院に入院した際、ほぼ3割が身体を縛られるなどの拘束を受けていたとする全国調査結果を、東京都医学総合研究所と国立がん研究センターの研究チームがまとめた。

拘束の主な理由は入院中の事故防止だった。研究チームは「認知症の高齢者は、身体拘束を受けると、症状が進んだり筋力が低下したりしやすい。不必要な拘束を減らす取り組みが求められる」と指摘している』

上記ニュースは医療機関での実態を示しているがこれは介護施設でもほぼ同じ状況ではないかと考えている。

現在、特養やGHに入所する際(契約する際)、拘束に関する説明文が配布される。その第一条は拘束しない、が原則だ。拘束は人間の生きる尊厳を絶ち、身体的自由を奪うものである。認知症でもあっても人間が人間を拘束する事は許されない。介護現場であれば拘束=虐待のイメージもつきまとう。

積極的に拘束を行う施設は皆無だ。拘束は利用者自身の安全と他者へ被害を考慮した最低限の対処方法なのである。

先日、あるサービス付高齢者住宅の責任者との話の中で「最近、急に認知症が激しくなってきた利用者がいて夜中に徘徊をする。それだけなら問題ないが、夜中に非常ボタンを繰り返し押してしまう」との事。結果、夜間は部屋の外から施錠する対策を取ったと話していた。「これも拘束の1つですかね~」と困惑していた顔が忘れられない。                      *結局、別の施設に移って貰ったとの事

少し話が戻るが2004年、厚労省はそれまで”ボケ”や”痴呆”と呼ばれていた呼称を「認知症」へと言い換えた。これにより世間で言うボケは一新され、認識と理解が広まり、現在は「認知症(予防)」と言う1つの分野を確立した。

「拘束」自体は決して許されるものではないが、同様にやむを得ない対処方法と1つして認識して貰う為の柔らかい言い換え表現はできないかー。家族も理解しやすく社会的にも受け入れられるそんな適当な言葉はないのかー。

予備軍を入れると1300万人にいるといわれている認知症。

全員の尊厳と自由を守る事はできるのか。

 

 

 

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